PART.4 女性の歯の健康

妊娠・出産期や更年期など、体調の変化とともに
歯を悪くする女性は多いもの。
歯に対する意識を高め、口の健康を守りましょう。

“一子産むと一歯失うなどと昔から言われているように、
女性は妊娠や子育てを通して、男性よりも歯が悪くなる機会が
多いという意識があります。

 また、多くの人がもっとも歯の健康状態が悪くなると
感じている更年期も、ホルモンのバランスが崩れることで、
心身の健康に大きな影響がある時期です。

 平均寿命が違うので単純に比較できませんが、
厚生省の調査でも男性より女性のほうが一生のうちに
歯を失う本数が多くなっています。

女性は男性よりも 歯で悩んでいる人が多い
ホルモンの影響も大いにあり。 ケアを見直そう

 女性には、特有の生理現象で体調の変化が起きやすい時期があり、
それには思春期、妊娠・出産期、更年期があげられます。

 なかでも妊娠・出産期と更年期は体調の変化が大きく、
口の病気が起きやすい時期です。特に歯周病に関しては、
ホルモンの影響が大きく関与しています。

 女性ホルモンのエストロゲンが歯肉の上皮細胞を増殖させ、
それがプロゲステロンの分泌によって垢となって剥がれ落ちることで
歯周病が起こりやすくなるのです。

 女性の口の中は、ライフステージごとにさまざまな危険要因を迎えます。
リスクを理解し、歯と口の健康に対する意識を高め、
自分の歯を守りましょう。

女性の歯の要注意時期

思春期

妊娠中

子育て期間

女性ホルモンの分泌開始。
ホルモンのバランスが崩れ、歯肉炎になりやすい時期。

子供の世話に忙しく、自分自身への注意が向きにくい。
歯や歯肉に異常があっても、歯科医院に行く時間が
ないなどで症状を悪化させがち。

ホルモンのバランスが崩れる。
食事の回数が増える。
身重で歯磨きなどが億劫になるなどで、
虫歯や歯周病などにかかる人が多くなる。

更年期

閉経後はホルモンバランスが崩れ、
心身ともにトラブルが起きやすい。
自分の歯を少しでも長持ちさせる努力を。