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ルキノ・ヴィスコンティ
題名=ベリッシマ 1951年(イタリア)
出演=アンナ・マニャーニ/ヴァルテル・キアーリ/ティーナ・アピチェッラ


毎度のことながら、イタリア女性のパワーって凄い!
感情表現の苦手な日本人としては、羨ましいやら鬱陶しいやら・・・(^^;)
でも〜鬱陶しくても可愛い人っていますよね(笑)そんな感じですか
イタリア人は、表面的には複雑(面倒臭そう)に見えても、内面的には単純そのものな気がします。
大体、まともな人間同士の付き合いに鬱陶しさは付き物なんですよね、
日本人は表面的には面倒な事には巻き込まれたくないから、何か思うところがあっても、我慢して、その場は平らに均すのですが、その分内面はどんどん複雑になって行くんです。
相手が、何を考えてるか解からないという事にかけては、日本人って群を抜いてるのかも・・・

調べた事無いけど、イタリア人って自殺者少ないんじゃないだろうか・・・宗教的にも自殺はタブーだろうし・・・

何はともあれこの映画を観ると、イタリア女性の気性(感情の起伏)の激しさにビックリします!
さらに言うと、母はもっと凄かった!!
かなり、元気を貰える映画なんですよね(笑)
人間関係で落ち込んだ時に観たらいいかも・・・
「何、クヨクヨしてんだろう私・・・クヨクヨしてても何も始まらないじゃん」って(笑)

そういえば、むか〜し、先輩に、「〇〇〇ちゃん、何の為にお口が付いてると思ってるの?」って言われたことがあったなぁ(何十年前?←自爆)「思った事を伝える為なんだよ」って(懐泣)

ま、映画に話を戻すと、
ここまで喧嘩腰になる必要もないとは思うのですが(笑)
影でこっそり蛇の様に恨むより、全然良いですよね!
一概には言えませんが、日本人に多そうなタイプですよね〜〜〜コワッ
で、これって、被害者意識の成せる技な気がします・・・(悪い意味での成せる技だ〜)
我慢する習慣が一般常識として身に付いた日本人って、被害者意識を持った人が多いんでしょうね・・・
イタリア人も何年か日本で生活したらそうなっちゃうのかな・・・つまり、社会がそういうシステムで出来上がっちゃってるから、中々抜け出せないし、気付き難いのも確かなんですよね・・・(悪循環)
だって、恨みによる殺人が多いじゃないですか・・・小学生で恨んで殺人なんですよ〜(悲)そんなちっちゃい時からそういうストレスに巻き込まれてるなんて・・・やっぱりかなり病んでますよ

ますます映画本編から遠ざかってるし・・・
ま、本編の内容は、非常に単純でして、主人公マッダレーナは、単調な毎日を映画を観る事によって紛らわせていました。ある日彼女は、有名な映画会社で、新作の子役を募集しているという事を知ります。
彼女は娘のマリア(5歳)を連れて、そのオーディション開場へと乗り込んで行くのでした。
8歳からのオーディションに年齢を3歳も偽って参加するも、この年頃の3歳の差は大きく、マリアは何も出来ずに棒立ち状態、最後には泣き出してしまいます。
娘の幸せを想って奔走(←これが、もの凄いんです!マニャーニの演技が素晴らしい!!!)するマッダレーナだったのですが、こっそり覗いた審査室で、マリアのテスト映像を観て、馬鹿にして大笑いしている審査員達を目撃し、愕然とするのでした。
ここで、監督だけは笑っていなかったのですが、頭に血が上った彼女には、そんな事は目に入りません。
実は、この後、マリアはこのオーディションに合格していたというオチが付いているのですが、
この時点でマッダレーナの方が、この幻想から目が覚めてしまいます。
幻滅してしまったと言った方が彼女の感覚に近いのかも・・・

オーディションが終わった帰り道、疲れ果てて眠り込んでしまった、まだたった5歳のマリアを抱きしめながら、マッダレーナは号泣します。そして、彼女は気付いたんです、あの単純な毎日こそが幸せなんだという事に。

最後はオーディション合格を告げに来た監督やスタッフをもの凄い勢いで追い返し、今まで通りの生活を選択するんですね〜幸せって、幸せの中にいると判らなくなってしまうんですね、
当たり前は当たり前じゃないのかもしれませんね。

是非、落ち込んだ時に観ていただきたい一本です!

2006/3/05UP



題名=ベニスに死す
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