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アラン・パーカー

題名=バーディ 1984年 アメリカ 出演者 マシュー・モディン ニコラス・ケイジ

              
簡潔に言うと、異常なほどに恋焦がれる青年バーディ(マシュー・モディン)とただ一人の友人アル(ニコラス・ケイジ)との友情物語だと、管理人は思っています

まず、面白いのは、バーディの性質
一見もの凄く内気に見えるんですが、鳥の事となると、いきなりテンションが上がります。
相手が誰だろうとお構いなしで食ってかかって行きます
この時ばかりはぜんぜん内気じゃないんですね・・・ちょっと恐いよって思うくらい変貌したと傍目には見えるんですが、主人公にとっては当たり前で自然な行動なんですよね・・・オタク体質?
マシュー・モディン、まさに当たり役です!

ある意味
羨ましくなる程の視野の狭さでして、
・・・狭くて深い・・・
そこしか見えない、鳥の事しか頭に無いというもの凄い変わり者設定です

映画の中のエピソードとして、このままではイケナイと、アルが主人公を
人間の(笑)女の子とデート(ダブルデートですね)させるシーンがあるのですが、余りにもの進展の無さに、女の子が自分から服を脱ぎ出すシーンがあります。この子もごくごく普通のティーンエイジャーなので、かなり恥ずかしそうにそういう行為に出たんですが、それなのに、その時バーディーの取った行動が、あんまりで・・・女の子可哀想すぎです
まるで肉屋で肉の重さを量るかのように、乳房を片方ずつ手のひらで持って重さを確かめるような扱い方・・・しかも、明らかに無関心な表情で・・・言うまでも無くデート作戦は大失敗

心身共に一般レベルのアルは、次第にバーディについて行けなくなってしまいます。
で、ここで戦争があり、
アルは顔に大怪我を負って帰ってきました。
誰もが気の毒そうに・・・または
気味の悪い物でも見るかのように彼を見ます。(彼自身もそう思っていた)
そして、人生に何の希望も見出せなくなっていきます。

その後、少ししてから病院の隔離室で、
壊れきったバーディと再開します
一点を見つめたまま微動だにしないバーディ
戦争は、彼から 鳥も、心も、何もかも奪っていってしまった

時々戦場の場面がフラッシュバックで現れて、奇声を発するバーディ
そんなバーディを抱きしめながら、アルは言い続けます。
帰ってこい、お前がいないと俺は駄目なんだ!

私はこの作品が提示する多くのメッセージの中から、やはり
友情というメッセージを強く受け取りました。

そして、バーディのこちら側(現実)への帰って来方が、
さすがアラン・パーカー!!!なんですよ〜
大体友達に観せると「このラストいい」って言います

最後に、もの凄く印象に残っているシーンがありまして
それは、バーディがどれ位海に潜っていられるかを計るというシーン
アルが心配そうに数を数えてるんですが、その数え方が
「ワンミシシッピー、ツーミシシッピー」と、何だかとっても可愛かったんですよね
もの凄く思い出すシーンです・・・

アルっていっつもバーディを待ってるんですよね
海でも病院でも・・・いっつも待っててくれてる・・・いいなぁ〜

2005/5/31UP